再生医療で毛包を再生、発毛促進の研究スタート
今までiPS細胞などでの育毛、発毛というのがニュースで出てきましたがまったく進展が報道されません。そんな中、日本でも2014年10月から本格的に大学と企業がタッグを組んで再生医療による発毛促進についての研究と臨床レベルでの治療を近い将来を視野に入れて研究を進めていることがわかりました。
レジエンス株式会社と大阪市立大学の共同研究
発毛についての研究で第一人者である大阪市立大学大学院医学研究科 皮膚病態学講座 鶴田大輔教授及び吉里勝利客員教授を迎えて、今後再生医療における発毛促進技術について開発を進めていくそうです。
毛包の作成
まずはin vitroという試験管内のような人工的に作られた環境で毛包を作製・評価し、最終的にAGAの治療法の開発を目指すそうです。iPS細胞などの再生医療を考えると、毛包を作り出すこと自体はそれほど難しくないように感じます。
またその創りだした毛包を頭皮に埋め込んでいくのだと思いますが、この技術が大変そうですね。今の植毛と同じ感じだと思います。ただし、植毛と違うのは自分の毛包を切りださなくても良いということ、さらには無限に毛包を培養すれば、頭皮を毛包だらけに埋め尽くすことも可能というわけです。
再生量で毛包生成が可能ならAGAは克服できる
だから再生医療というのは素晴らしいのです。後頭部などのDHTと関係ない毛包を培養すれば、M字ハゲも頭頂部ハゲもまったく関与しない毛包を埋め込むことができ、AGAは完全に克服が可能と考えられます。現時点では自毛植毛でこれが実現していますが、再生医療の分野のほうが現実的な完成度が得られます。
毛包を創りだすのは世界初になるかも
レジエンスの代表取締役である村山正憲氏は『毛包の再生を臨床応用出来るレベルで実現出来た例はありません。今回の共同研究は、治験に持ち込めるレベルの方法を取得する事であり、実現出来るのではと考えています。この分野に薬以外の選択肢を是非もたらしたいと考えています。』と言っています。
たしかにそうです。力技で抜けるのをストップさせるフィナステリドの作用よりも、抜けずに普通のヘアサイクルで生えては抜けをしつかりと繰り返す毛包を創りだしてそれを埋め込んだほうが自然です。
AGA治療にはまだあと10年以上かかると思いますが、それまでは今ある育毛剤やサプリ、運動療法などでとにかく髪の毛を減らさない努力を続けましょう。